オリジナルソケットを利用すると、開発コストが増大するため最終的には製品の利益率が悪化すると言われることが多いものです。そのため開発部門が確実な動作確認を行いたいと望んでも、管理部門の許可を得ることができないと言うケースが少なくありません。企業が必要最小限の経費で最大限の利益を得ることを考える事は正論であり、そのために効果の低いオリジナルソケットを製作する事は、総合的にはマイナスであると判断するためです。しかし、オリジナルソケットを製作できないことで生まれる様々な製品のマイナス面も否定することができません。

その中でも特に大きいのは、近年集積が進み小型化している様々な電子機器の市場ニーズに対応することができなくなってしまうことです。近年の電子機器市場は小型軽量化が求められることが多く、その中で高い機能を発揮する必要があるため、従来の集積回路では実現できない要求が発生することも少なくありません。オリジナルソケットはこれを利用することで合理的な電子機器を製造する可能性を生み出すものとなっており、製作コストを上回る費用対効果が期待できる場合が多いものです。一時的にはコストが増大することになるため、経営的にはマイナスとなる時期が存在しますが、最終的には高い利益を得る可能性が大きくなります。

オリジナルソケットの製作を検討する場合には、この点を十分に意識することが必要であり、市場ニーズを的確に捉えて判断することが良い方法となっています。